八女市上陽町の「馬場水車場」で天然素材100%の線香を手作りしているのは、馬場猛さん・千恵子さんご夫妻。
山から集めた杉やタブノキの枝葉と沢の水で回る水車。
自然の力を動力に、山の恩恵をたっぷり受けて作られた線香は、山の中の小さな水車場から、全国へ。また海外へも羽ばたいていきます。
この水車場が八重谷集落の人々によって造られたのは約100年前。
バスも車もない時代に、自転車で山を越え谷を越えて役所に許可をもらいに行ったという記録があるそうです。
それ以降、さまざまなものを粉にしてこの地の産業を支えてきた水車。
昭和36年には猛さんのお父様に引き継がれ、その後もゆっくりと、しかし休むことなくこの地で回り続けています。
お線香づくりは、杉粉とタブノキの粉を水で混ぜて生地を作るところから。
つややかな一塊を目指し、手のひらに力を入れて、パンや蕎麦と同じく根気よくこねていきましょう。
終わったあとは千恵子さんお手製の八女の郷土食「いもまんじゅう」もどうぞ召し上がれ。
乾燥させ出来上がった線香に火を灯すと、木そのものの香りとともに、楽しかった奥八女“上陽”の一日を思い出させてくれるはず。
茶のくに観光案内所
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